2013年7月1日月曜日

十勝NPO連絡会

いろいろな動機で立ち上げたNPOが108団体あります。事実上の休止もふくめて余り活発ではない団体もあります。 各NPOに平均30人が参加しているとすると、3240人が関わっていることになります。でも、十勝36万人の3240人は0.9%にすぎません。 それぞれの世界で0.9%だけだと孤立して、はなかなか力を発揮しにくいとおもいます。 自分にはNPO仲間が3000人いる!と心強くなるような仕組みが今後10年かけてできるといいな、と思ってます。

2013年6月26日水曜日

とかちロングトレイル募集開始

今年もロングトレイル募集が始まりました。9月21日から24日の開催です。一日だけでも、参加できます。昨年からはLCCを利用して名古屋・関西からの若い女性の参加が突然増えました。現在はフードコーディネイターによる地産地消の食の会議・打ち合わせやルートの細部についての検討が進んでいます。
皆さん、十勝でお会いしましょう

2013年5月31日金曜日

農業デザイン 2006年7月記載

2007年に「東日本デザイン団体会議」を帯広で開催しました。この頃は「農業」と「デザイン」は全く別の分野と考えられていましたが、デザインで農業を振興する時がきたとかんがえて、シンポジウムをおこないました。
前年の2006年にかいた企画原案をご覧ください。

デザインで興す十勝・・・出直しデザインイヤー十勝
コミュニティシンクタンクあうるず 菊池貞雄

 大量生産時代が終わりを告げバブルの終焉も感じられた16年ほどまえに帯広十勝の地域づくりに大きなムーブメントがあった。「風土と建築を考える会」「プロジェクトあん」「プランAC」などの地域づくりグループが帯広の中心市街地や商店街振興に対する提案活動を中心に活動を行っていた。しかし、当時は変わり者から始まった地域を考える「街づくり活動」は、次第に広がりを見せるほどに行政仕切の地域づくり団体に変化していった。
時代は21世紀にかわり、20世紀には新鮮だった「活性化」「街づくり」「地域づくり」「農村景観」が陳腐な言葉となり、地域を考え活動する「引き金」になる言葉が失われている。

 地域活動の主体は「起業」にシフトされ、産業クラスターなど多様な産業づくりへの取り組みが進められた。しかし、製造の素材開発、製造方法の改善など要素部分は進展しているものの、販売方式やその商品の存在意義自体が不明確である製品も散見される。
今こそ、地域の産業活動にもう一度「デザイン」をもちこむムーブメントが必要だと考えている。いまはあたらしいムーブメントに発展している「地域ブランド」が一過性に現象におわらずに地域の文化に醸成していくためにも、デザインにより一層磨かれるため、デザイン思想を産業づくりに導入することが必要である。地域産業とデザイナーが連携する仕組みにより、地域の思想をもった「商品開発」をすすめて、地域に活力をあたえる。そのようなムーブメントを十勝からおこしたいと考えている。

コミュニティシンクタンクあうるずが交流を深めている武蔵野美術大学の宮島先生が宮城県のの佐藤氏が中心となっている「東日本デザイン団体会議」を帯広で開催するになり、これを契機に十勝にもう一度デザインムーブメントおこし、それにより全国の「地域振興とデザイ」ンの関わりを再確認する「出直しデザイン計画」を考える。
北海道の受け入れ態勢としては、事務局団体はコミュニティシンクタンクあうるず、とかち・帯広デザイン振興協議会、デザイナーズ協会で構成し、旭川・函館との3都市デザイン会議などと連携する。

東日本デザイン団体会議とは
1. 経過・・・東日本デザイン団体会議について
この会議は、宮城県産業デザイン交流会と山形県デザイン協会の関係者が発案され、平成11年より毎年開催されてきた。これまでの開催地は、仙台、山形、青森、燕三条(新潟)、小平(東京)、甲府、仙台である。
参加者はデザインに関わる官民の関係者で、デザイン振興を考えている行政的な視点も盛り込まれている。

2.十勝開催のコンセプト
十勝地域では大規模農業が展開されているため農協の大量農産物販売に頼った営農が行われおり、エンドユーザーの顔が見えにくい構造になっており。現代農業に求められている「顔の見える」感覚が十勝農業には稀薄である。
近年は素材生産から加工などの取り組みが行われており、ナチュラルチーズに代表される高付加価値農業製品が製造されている。このような付加価値的農業生産は農産物の加工技術指導は充実しているが、販売戦略などをふくめたデザイン指導が地方では不十分である。
十勝地域において本会議を開催する大きな意義の一つに「デザインによる成功事例」紹介や、デザインコンサルティングビジネスを示す「農業とデザインの融合」の必要性を提示したい。。

地方におけるモノづくりは素材と加工された「現物」が存在している強みにデザインを加えることにより、足腰のつよいユーザーに向けたもの作りを加えて全国の田舎にデザインによる可能性を提示したい。

2013年5月20日月曜日

共働学舎宮嶋代表がマイスターに!

農林水産大臣表彰の記念パーティを開催しました。
当日は十勝総合振興局長や帯広市副市長本迫様、新得町長、士幌町長など十勝の食を担う地域の代表や、ランチョエルパソや有機農業の森農園などの地域ブランド活動を進めているみなさん集まりました。
開会は帯広畜産大学の長澤学長にしていただきました。

共働学舎は海外、国内の賞を受賞しています。今回はマイスターとして北海道の食文化をになう力が認められました。
NPOあうるずでもヤチヤナギ(sweetgale)をつかった新しいチーズのブランド作りに協力させてもらっています。

共働学舎ホームページより
食品産業優良企業等表彰(食品産業センター、食品流通構造改善促進機構主催)の「マイスター部門」で、共働学舎新得農場の宮嶋望代表が農林水産大臣賞を受賞。国内外でのチーズコンクールで多くの受賞をしていること、フランスの製造技術者を招いて研修会を開催しているなど、チーズ技術の向上に寄与していることが評価されての受賞です。同表彰は1979年に創設され、「マイスター部門」では国内で2人、北海道では初の受賞という快挙。お力添えをいただいている関係者のみなさま、共働学舎のチーズファンのみなさまに心より感謝申し上げます。また、この地の自然環境と、農場に棲み、チーズづくりに貢献してくれている微生物たちにも心から「ありがとう」を伝えたいと思います。今後ともメンバー一同切磋琢磨し、本物のチーズづくりに励んでまいります。(写真は、2013年3月1日の表彰式での宮嶋代表) 














2013年4月29日月曜日

安さには「質」がある。



バイオマスの仕事をしていると最近一番おおい質問は発電価格にかかわる質問です。同時に「採算性」という言葉もよく聞かれます。特にバイオガス発電の採算性ってなんだ?バイオガスエネルギーのためのエネルギー作物を栽培していない限り、多くは家畜糞尿や水産廃棄物、加工残渣、生ゴミなどが原料です。

もともと、お金をつかって処理しているものからバイオマスエネルギーを取り出すのだから社会全体のコストは低下する。でも、それを認知できる方はエネルギー問題と廃棄物処理という両面から課題を認知してしなくてはなりません。畜産糞尿であれば、さらに畜産の課題(におい、労働時間、後継者、肥料化、畑作との連携など)への認知も必要です。


採算性はこのような課題を連携してみることができると、べらぼうに安いエネルギーに見えるはずです。しかし、バイオガスの単なるメタンガスのカロリーとして考えると手間もかかるし、安いモノには見えません。

安さを追求して、おばあちゃんの雑貨屋・本屋がコンビニになり、おじいちゃんが車番をしていた駐車場などがなくなりオートの駐車場になってます。
地域のちょっとした目先の便利と安さを追求して仕事がなくなり、雇用対策とかコミュニティビジネスとか言い出しています。

このように課題横断的にみると価格の「高さ」「安さ」は判断する人の認識できる範囲と知識によって決まってくるように思えます。
バイオガスが農村を維持するために「臭気改善」「労力低減」「担い手確保」「肥料製造」「農地負荷軽減」「河川環境改善」などの効果をもつことがわかると、最後のメタンガスのエネルギーが海を越えて中東からきたエネルギーと比較することに抵抗があります。酪農家が草をそだてて、刈り取って牛を飼い、糞尿を処理する牛乳より輸入したミネラルウォーターのほうが高い現実では、「価格の良否」は難しい。
採算性について話をするのが難しいなぁとおもう理由です。

原子力が経済的に有利であるといわれるのも、今回の福島の事件のように将来にわたる環境や管理する「リスク」などの連鎖する事柄をコストに入れていないような気がする。安さにも「質」があり、社会的な視野を入れた総合的な「安さ」を気にする必要があるとおもいます。

安いのはいいけど、安くした分だけ効率をあげる、広い面積を少ないヒトで管理する、より多い品物をよりすくない人数で生産することが必要となります。
それができなければ海外でってことで、国内から低付加価値なものづくりが減っていきました。みんながハイテクやITやハイブリッド自動車を作っているのではないので、普通の仕事がなくなるのが当たりまえです。

そこにTPPで食品と農畜産物も海外からとうことになると、仕事つくりはなかなか難しくなり、そのために雇用の補助金ということになる。仕事がないと、すむところも食べるものもないので「犯罪」が多くなり、さらに社会的コストが増えます。


スローライフ、再生可能エネルギー、地産地消、あたりの考え方は、この辺のことを顧みようという動きだとおもいます。

そのため、私たちは農村で生きる方法を考え、バイオガス利用(糞尿処理)、有機農業推進(窒素循環)、デザイン(農産物ブランド化)、ソーシャルファーム(社会的弱者の雇用確保と製品普及)、ロングトレイル(食と景観と農業の滞在ビジネス)という地域からの目線でプロジェクトを行っています。
地域では相互に連携している課題なのですが、政策には担当部署があるので切
り分けて観光・福祉・農業・エネルギーと表現されます。

コストが複合的な社会的な課題で構成されるとした場合、なにを「安さ」の基準にしましょうか?









2013年4月25日木曜日

キルギス共和国にバイオマス指導

北海道バイオマスリサーチがJICAの事業「草の根パートナー型事業」に採択されました。以前、2007年12月17日~2011年5月31日までの約三年間行なわれたキルギス共和国バイオガス技術普及支援計画でも弊社は協力させてもらっていました。
当時弊社取締役の岡本先生がコースリーダで始まり、2代目リーダも弊社西崎取締役が努めていました。
今回は北海道バイオマスリサーチとしての応募・採択なので感慨もひとしおです。最近はアジアからのアプローチも多く「バイオマスリサーチアジア」設立!?という動きが期待されてもいるのですが、まずはこの案件をがんばります。

2013年3月31日日曜日

とかちロングトレイルがANAで紹介されました。

全日空ANAの機内誌に「とかちロングトレイル」が掲載されました。見開き10枚・・ということは20ページにもわたって十勝が紹介されています。すばらしい写真と的確な文章でわかりやすく紹介してくれています。
とかちロングトレイル推進協議会は内閣府の「地方の元気再生事業」で立ち上がり、毎年ブラッシュアップを重ねて今年五年目になります。
十勝の広大な畑や牛を見ながらあるいて、地産地消の食事をするという健康的な活動です。100kmを3泊4日であるくのですが、一日だけでも可能です。達成した分だけの完歩賞を、4年かけて100km達成!でもOKです。

今年も募集を開始しますので多くの参加を宜しくお願いします。

NPOあうるずホームページ
http://www.owls.ne.jp/sub/longtrail/index.html

ロングトレイル企画段階から協力してくれている鈴木宏一郎ひきいるすてきな旅行会社「北海道宝島旅行社」のホームページでも紹介されてます。
http://h-takarajima.com/detail/index/2292

日本では多くのロングトレイル活動があります。みんながあつまり、日本ロングトレイル協議会が開催されています、私も役を仰せつかっております。
日本ロングトレイル協議会ホームページ
http://outdoor-ld.jp/lta/report110708.html

社会的な役割を果たすための活動として各方面から支持していただいてます。
http://iine-japan.f-navigation.jp/socialaward/entry/entry_detail192.htm






















2013年3月21日木曜日

農業を活用し、社会的弱者と連携するまちおこし構想


農業を活用し、社会的弱者と連携するまちおこし構想

この原稿の統計数値と各地の活動事例はソーシャルファームジャパン理事長の炭谷先生の講演録をとりまとめました。また、後段のアイディアは主に北海道や東北など大規模消費地から遠隔にある場所をイメージしています。

4.農業と福祉〜全国の先進事例を参考に
最近日本の社会の底が割れてきており、適切な仕事が得られない、仕事をしていてもどうもこれは自分に合わないなという人が最低でも2,000万人以上いる。障害者は政府の統計ですと700万人余りである。厚生労働省の調査では身体障害者は23%、知的障害者の53%は就いているが、半分以上は授産施設、小規模作業所で雇用されている。精神障害者は17%、65歳以上の高齢者は2,900万人に上るが働いているのは30%にも満たない。
 また心配なのは若者の長期化する失業である。大学を出ても相応の就職がなく、大阪の釜ヶ崎では若者が目立っています。従来のホームレスは減っても20代のホームレスは増えている。スラム街に常住する若者は日本の社会では新しい現象である。
仕事から得る自尊心、心身の健康、人間としての成長
 仕事とは、経済的基盤だけではなく、仕事をすることによって人間として自尊心が得られます。心身の健康、人間としての成長、そして近代の社会は仕事を通じて人と人とのつながりを保っていることが重要だ。
1942年に出たウィリアム・ベヴァリッジ(英国の経済学者)の「ゆりかごから墓場まで」により現在の世界の福祉国家の基礎を提示した。それによると、福祉国家の基盤は完全雇用にあり皆が働いてこそ、福祉国家が成り立つとしている。現在の福祉国家のあり方、これからの社会保障のあり方を考える際に、皆で働く、皆で国を支え合う完全雇用が大前提です。これが崩れると福祉国家は成り立たないと書いています。

 雇用を広げる有力な手段として農業がある。 日本の食料自給率はカロリー計算で39%程度で、自給率が低いのは心配だという声や、 安全・安心な農作物を得たいと言う人がいる。農業は日本の国土を守ってくれ、環境保全の面でも評価されている。
 農業に対する期待と、福祉に対する期待をうまくつなぎ合わせれば両方とも解決できる、そういう道があるのではないのかと私どもは研究を重ねている。

 社会福祉施設、社会福祉の関係者は、農業を行うには大変良い条件にあり、農業は高齢者、心身障害者の健康維持に大変役立つ。昔の農業の形態を思い出すと、畑や田んぼで家族が、人手が足りないので親戚や近所の人たちが協力して農作業をした。
 まさに「結」の精神は日本の農家で生まれた。今、障害者、高齢者が社会的に孤立し、ホームレスは社会から排除されているが、日本の伝統的な農業においては皆結びついていた。農業は人と人とを結びつける日本古来からの形だったことに着目しなければならない。

 ハンディを持つ人々を社会の構成員として受け入れる「ソーシャルインクルージョン」の推進には農業が最適である。38万ha程度の農耕を放棄した農業用地がありますが、これをうまく使う手はないだろうか。最近、農地法の規制が緩和されて、社会福祉施設に農地を貸してくれる農家もある。農業は大きな投資が要らないので、福祉との関わりを強めるのに有利な事業である。



①NPO共働学舎・・・牛乳をチーズで高付加価値に
北海道新得町にあり、宮嶋望さんが、30年くらい前から知的障害者など70人と一緒にやっている牧場である。農業組合法人として様々な立場の人たちが共同生活をし、宮嶋さんが工夫して作り始めたチーズが、「さくら」をはじめ一流ブランド製品になっている。東京駅の前に北海道のアンテナショップがありますが、そこでも売れている。2年前の洞爺湖サミットで各国の首脳にも出された。


②社会福祉法人「緑の風」 ・・・経営手腕で成功
それから企業的な成功をしているのは武田薬品の役員を務めた武田和久さんが始めた八ヶ岳の麓にある施設、社会福祉法人緑の風である。大変自然環境の良いところで、花も栽培し、自然農法による小麦の栽培もしている。武田さんは経営者として辣腕を振るわれたので、知的障害者の就労場所としても、経営的に満足のいくものにしたいと努力されおり、千代田区役所1階ではパンの販売もしている。

③社会福祉法人フォーレスト八尾会・・・名産の桑の活用
社会福祉法人フォーレスト八尾会の試みでは、まちづくり、まち全体を巻き込んで農業をやっているケースもある。富山県八尾は絹の名産地の一つで 「おわら風の盆」でも有名である。そこで桑の栽培を始め、桑の菓子を作っている。桑は大変健康に良いので桑茶も作って販売している。桑茶は地元の老舗の薬屋さんの広貫堂の協力を得て、地元の名所として喫茶店の経営などもしている。まちづくりとしてうまく農業と連携している例である。

④社会福祉法人同仁会のぞみ園・・・まちづくりと連携
 岡山県玉野市にある社会福祉法人同仁会のぞみ園では最近、雑穀のアワ、ヒエを作って。地元の農家の人たちが自分の畑も使ってよ、と技術指導も一緒にやってくれる。地元を巻き込んでまちおこし、まちづくりの一環としてこれがうまく回りつつあります。

⑤三重県四日市の呼夢・・・・野菜と餃子で成功
 知的障害者が働いている三重県四日市の呼夢の成功のポイントは餃子の材料にする低農薬の野菜づくりである。水餃子の中身に使われる白菜、ショウガ、キャベツ、ネギを栽培し、調理している。野菜を作るだけでなく餃子まで作っていて、大変評判が良い。

⑥済生会のながまち荘・・・園芸農法で温暖化防止
 園芸農法の実施、地球温暖化防止など、環境によいことをする取り組みとして、山形市でやっている済生会のながまち荘では、園芸療法で効果をあげている。岡山市の社会福祉法人旭川荘では、節電対策、地球温暖化防止をねらって、窓辺に600本のゴーヤを植え、そして1万粒のゴーヤの種を採取して近所の人にも配っている。

5.商品化にむけた4つの視点
①高付加価値な農業生産
 現在でも農業は採算性の高い産業ではないため、兼業農家の比率がたかくなっている。農業の担い手も高齢化しているため、高齢者年金をもらいながらの稲作も一般的となっている。廉価な農産物の輸入や、小さな作付面積(平均2ha)などの背景により、慢性的な後継者不足により、条件が悪い農地は切り捨てられ、耕作放棄地率は10%を超えた。
 一方では有機農業や薬草、花卉、果樹などの手間がかかるが高額な作物への転換も見られる。 社会的弱者を含む農業生産では高付加価値作物の取り組みが重要である。
 商品価値が高い、ジュンサイ、たらの芽、キノコ類、無農薬の野菜づくり、放し飼いで鶏を育ててみるなどは、国民が求める安全・安心であるということで高く販売出来る。
・有機農業や薬草など高付加価値作物の栽培による広範囲な流通
・野菜など高付加価値だが日常的な近隣への流通

②農業技術の継承
 花卉栽培、薬草、有機栽培など高付加価値作物や一般的に流通している野菜なども市場ニーズにあった栽培方法を熟知している必要が有り、農業者、退職農業者との連携が重要であり、地域の農業研究機関との協力体制が必要である。
 薬草や有機農産物は社会的要請もたかいため、メーカー・研究機関・農場と連携した社会的に価値のある仕組み作りが可能であると考えられる。
・地域農業者との連携
・福祉、農業生産の研究機関との連携

③地域と一体となった六次産業化の枠組みに参画
  TPPにより地域農業には大きな逆風が吹き、農業後継者減少と農用地の荒廃が予測される。農村地域を残すための農産物を生かした6次産業化に一層の期待が高まっている。 お米は生産者価格で60㎏が大体1万円程度だが、米60㎏をおにぎりにすれば1,500個作れる。1個100円とすれば15万円になる。
 しかし、地方には新しい産業をになう技術をもつ人材が不足している。技術講習は更生保護施設、福祉施設で公共の資金で教育し、農村地域に就職できる都市農村連携が必要となる。施設が六次産業化の人材育成機関とハローワークを兼ねた機能をもち、地域農業の六次産業化施策と一体化することも考えられる。
・高次加工技術者育成
・地域の六次産業化戦略と社会的弱者雇用施策の連携
④流通・販売システム
 刑務所出所者や障害者などの社会的弱者に対する施策には「流通」「販売」の視点が不十分である。生産される商品の 味、量、 デザインなど 商品力を評価するシステムや、販売先との連携を作り出す応援者(コミュニティ)が支援する農業生産システム「CSA」に社会的弱者の視点を入れる流通システムが重要である。
 農場は一般的に消費地から遠く、生流通コストが大きな壁となる。社会的弱者農場の全国的プラットフォームを形成し、理解ある消費者と社会的弱者を商品でむすぶ「社会システム」が重要である。ソーシャルファーム商品の認証を受けた商品は流通コストに補助があるなどの社会的支援が必要となる。
・全国的なプラットフォームの形成
・遠隔地からの流通コストを低減する

6.達成へのアイディア
①刑務所での6次産業化教育システムの変革
 北海道や東北、九州など農業生産が高く、輸入農産物の影響をうける地域に対する人材提供の視点をもち、必要とされる技術と人材像について情報交換をおこなう。
②刑余者の学歴向上の手段
 再犯を重ねる犯罪者には中卒・高校中退など労働市場においてはでは門前払いとなる可能性のあるものにたいして、長期的視点で通信講座による高校卒業のための資格取得をおこなう。
③地域の農的保護司の育成
 地方における篤農家は地域のリーダーも兼ねているケースも多く、地方に融合していくための導入となり、就職先ともなる可能性が高い。そのため自治体、農協とも連携し「農的保護司」を育成する。
④国内農産物にこだわる企業と連携した食品開発
 国内農産物の安心安全にこだわる企業と連携した食品開発を進める。地方自治体では食品開発は施策には謳われているが低迷している。商品力向上は販売先と連携することが近道であり、自治体施策・社会的弱者と食品企業との連携の成功例を作り出すことが必要である。
⑤高齢者の宅配食として活用
地域で活用する手法としては、高品質で地域性にこだわる高齢者への宅配食、宅配システムを、ソーシャルファーム農場→地域商店街→流通事業者→高齢者→有機廃棄物→有機肥料という食品リサイクルループを形成

2013年3月11日月曜日

東日本大震災と私たちがやれたこと


昨日2012年3月10日十勝プラザ視聴覚室で「震災を忘れない」シンポジウムがありました。そこで「NPOあうるず」が活動してきた内容を発表させてもらったのですが、いろいろなことをやってきたと改めて思いました。

皆様の善意を運ばせてもらったことを光栄に思っております。そのプラットフォームを指せてもらうことが「ありがたいこと」であることを実感しています。



1
.がんばれ東北from十勝
・十勝管内から多くの寄附があつまる。
十勝地域の農業者からジャガイモ(3t)・長いも(1t)・豆など、食品製造企業からラスク・お菓子・豆製品・カレー・ジャガイモ製品など、市民から毛布、紙おむつ、お菓子、懐中電灯、自転車、生理用品など生活必需品を中心に寄附があつまる。

・行き先と必要なもの調査
本別町や中頓別町のシンポで懇意になった結城登美雄さんに14日に電話をかけると宮城県登米復旧本部を紹介してもらう。
NHKの方と連絡をとっていただき北海道からもアクセスしやすい岩手県、宮古に隣接した岩泉町にお送りし、携帯電話・メールで情報交換をおこなう。

・輸送状況
1号車 317()宮城県登米市宮城県合同庁舎災害対策本部/4tトラック1
2号車 318()/岩手県岩泉町役場/2tトラック1
3号車 323()/岩手県岩泉町役場/2tトラック1台(帯広畜産大学共同)
45号車 326()/岩手県岩泉町役場/2tトラック1台、大型バス1台(帯広建設業協会車両に対する支援、現地受け入れ先との連絡などを担当)

2.チャリティー
331日帯広の老舗パン屋である満寿屋商店が帯広農業高校と高校で育てた小麦をパンにしてチャリティー販売のパンフなどのデザイン支援をおこなう。
47日 代々木のレストランGreen Spotで「一ノ蔵」×「十勝農産物」によるチャリティーを開催する。十勝からは渋谷醸造黒豆味噌のカマンベール、ランチョエルパソのソーセージ・どろぶた製品、山忠の亜鉛大豆、共働学舎のチーズなどを持参した。売り上げの40%を寄附した。

3.飯舘村・川俣町視察
519日 帯広畜産大学梅津教授が畜産環境整備機構と連絡をとり、飯舘村の状況と畜産現場の状況の視察をおこなった。飯舘村菅野村長に面談出来、聞き取った情報を地元紙が掲載した。

4.復興提案
・東北震災で出来ることを考えよう 東京大学一条ホール
2011824日第1回「東北震災で出来ることを考えよう!成功している再生可能エネルギー」北海道から沖縄までの全国9事例を発表。
2011924日第2回 「東北震災で出来ることを考えよう!北海道の再生可能エネルギー」鹿追町、士幌町、別海町、興部町など成功事例を発表。鹿追町長、興部町長は自ら講演していただく。

2011910日陸前高田市
ソーシャルビジネスネットワークで陸前高田市に対してバイオマスを活用した6次産業構想を提出。

5Xmasプレゼントfrom 十勝
2011122325
20121222日〜24
陸前高田市気仙町二日町仮設住宅
陸前高田市高田高校仮設住宅
南三陸町志津川中学校仮設住宅