2011年8月28日日曜日

動機のデザイン


動機が不純と言いますが、不純の反対の「純粋」というのがどんな参加の方法なのか私にはわかりません。
昔の話ですが、私より10歳くらい上の世代の学生運動では多くの内ゲバがありました。
詳しくはわかりませんが、先輩達に聞いたところでは「動機が不純」や「思想の不一致」などが理由かと推測されます。それで、多くのセクトができ、さらに仲間内でけんかを始めました。
でも、敵は違うところにいたはずです。

私はこれを「小山の大将おれひとり」と言っています。「お山の大将」なら多くのコブンを従えたガキ大将・・のイメージですが、小山の大将は違います。大将になりたいために山をつくったのですから、コブンは2〜3人で十分です。人をあつめて小山をつくるのが目的なのでそれで目的は達成している、コブンを集めた際に主張したはずの大義名分は達成できないかもしれません。おそらくそれでもかまわないのでしょう。

私はNPOで活動する「動機を問わない」と言っています。行政、企業など参加する各人の動機「社会貢献がしたい」「「ひとかどの人物と思われたい」「親として社会活動をみせておきたい」「職場で社会活動していることを評価してもらいたい」。
それぞれ能力の異なるひとが一生懸命やるのであれば、目的に近づくので大歓迎です。
問題は目標に近づく努力をしないで、加わっている事が目的の人もいます。何か利益を受け取る(名誉であれ、活動実績であれ)のであれば活動はして、目標に近づかなくてはなりません。

どんな仕事でもそうですが、目標に達するには厳しさが必要です。中尾半端な動機や、明確に意識されてない動機は目標に近づく努力ができないことが多いので途中から参加できなくなります。するとどうなるか?嫉妬する。

コーディネイターはこのようなネガティブな心の動きを推測し、相手の立場を理解して「活動できる動機」を提供することが必要です。
私はこれを「動機のデザイン」と名付けました。

2011年8月26日金曜日

企画する場合、わすれてはならないキーワード

 最近は地域を考える時にいくつもの要素を満たす必要があります。私が講演するときには4つのKと3つのJと言っています。Kは「環境、観光、健康、教育」です。Jは「女性、情報、地場産業」といってます。地場産業がJってのは苦しいのですが・・・。地域振興プランはこれだけのキーワードで説明がつかなくてはならない・・といってます。企画する人はこれらのキーワードを頭にいれておくことが重要です。

2011年8月24日水曜日

地域作りのジグソーパズル、マスター図面は誰がもつ!?


今日の懇親会で「バイオマス」と「ブランド化」「ツーリズム」などが違う事象を指しているのか?ということです。私の仕事のなかに「十勝をあるく100kmの旅十勝ロングトレイル」「バイオマス産業社会の推進」「地域農産物のブランド化」などがあります。観光は観光庁、ブランド化は経産省、バイオマスは農水省(ほかにもありますが)と感じる人が多いようです。
地域の資源であるバイオマスを活用し、エコなエネルギーと液肥で高品位な農産物のブランド化をすすめて、地域の特色ある食べ物を3泊四日でたべあるく・・・という地域のあるべき一つの姿のなかに、バイオマスやツアーや農産物のブランド化、健康や福祉、エネルギー政策などが含まれます。
地域という現場が構成している各要素を、切り分けて各省庁にあげるイメージが必要です。地域作りのジグソーパズルのピースは各省庁の政策ですが、全体の絵を共有するひとたちが地域作りの仲間(福祉事業者、観光ホテル、バイオマス、農業者、デザイナーなどのあつまり)が重要です。

日本の再生可能エネルギー事例発表

北海道バイオマスリサーチと日本有機資源協会で主催した日本の再生可能エネルギー事例発表会が無事に終了しました。
農水省の施策説明と東京大学阿部先生からのバイオエタノールの現状のご後援につづき、北陸と東海以外の地域から発表がありました。北海道はあうるずの竹内、東北はTCコンサルタント、関東はX都市研から、近畿は内外エンジニアリング、中国四国は廃棄物工学研究所、九州はトレス、沖縄は亜熱帯バイオガス利用研究センターから発表がありました。地域によって利用されているバイオマスってちがうものですねぇ〜。



今日の発表のなかで欠けていることがあります。それは市場性やマーケティングの視点です。研究開発しました、とかプラントを作りましたはいいのですが、どうやって売るのか、どこでメリットを得るのか(あえて採算性とはいいません)などの、取り組む動機につながる視点が不足していると感じました。これからはバイオマス製品を売る仕組みや、自然エネルギーを選択的に購入する仕組みなどがなければならないと思います。
持続可能な社会をつくるバイオマスが持続できないとしかたないよね。バイオマスもブランド化の時代だ!



写真集
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2011年8月22日月曜日

麦感祭

麦に感謝する祭り・・・麦感祭が音更町で開催されました。帯広の満寿屋商店や竹中農場などNPOあうるずがお世話になっている若い農業者などで企画しました。NPOあうるずのひよこデザインプロジェクトもお手伝いさせてもらいました。

最近の若い農業者と連携するパワーってすごいですね。農業が本格的にあたらしくなりそうな勢いです。
北前船の時代から北海道は本州に食料や物産を供給する地域として本州の小作人のような存在が続いていました。近代になって農協など組織的な経営が活発になりましたが、小麦などは海外製品からみると格下に位置付いていました。
それも、いまでは品種改良や営農技術によって、海外産より優れた小麦もでてきました。
十勝の農業自給率1000%、東京は1%で大阪2%です。
農村が消費に隷属するのではなく、都市と農村のパートナーシップの時代が来ています。
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2011年8月19日金曜日

とかちの未来を創造する会

9月17日に帯広のランチョエルパソでおもしろい会が開かれました。
加藤登紀子さんがくるということで「とかちの未来を創造する会」という会が発足したのですが、有機農業などに関わっている元気いっぱいの農業者の皆さんがあつまっていて、私にはバイオマスエネルギーと有機肥料の話をせよ!という指令があたえられお話をさせてもらいました。
神戸にある弓削牧場の「菜園都市構想」の話をしました。都市型農業から出る有機肥料を周辺住民でつかって1平米の有機農園をつくると、都市に膨大な有機農業が誕生するというモノです。農水省都市型酪農支援する事業の協力を得て、BIRDでコンサルティングしました。
できれば、その生産物は近くのレストランと流通させると地域経済が窒素で循環する・・という考え方です。
サイエンスと菜園をかけてます。
有機で家庭菜園をおこなうという取り組みが同時に帯広でもおきたことに驚きました。



2011年8月16日火曜日

帯広コスプレ珍道中!2011




帯広には「平原祭り」という祭りが盛大に行われています。しかし、私の子供の時からみると盆踊りの出場者も減ってきたようですし、昼間のイベントも大道芸などが中心となりつつあります。
地域の人が中心であってほしいのですが、若い人が少ない・・・、積極性がない・・・などといわれがちです。
本当は参加したいけど「きっかけ」がないだけ、「動機」を提供しないだけかもしれません。

昨年度おこなって好評だったひよこデザインプロジェクトの「夏の暑さもなんのその!コスプレ珍道中」というスタンプラリーを今年もやりました。昨年よりさらにパワーアップして30名弱が集まってくれました。それも、すごく若い!
雨の中を盆踊りもやってくれて、楽しい!と言ってくれてます。よかった。
ちなみにこの企画はひよこデザインがほとんど全てをやりとおしました。すごいな、おじさんは出る幕なかった。

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十勝産100%のひよこカフェ

ひよこカフェっていっても、鶏のひよこではなく、NPOあうるずのデザイナーのひよこデザインプロジェクトの事です。
農産物をデザインによって振興しよう!という若手デザイナーの集まりです。
いままで、蓄積してきた十勝の若手農業者との連携を活用して、十勝産100%のカフェがお祭りに登場しました。


十勝の農産物だけでつくったカフェです。地鶏の卵、オーガニックのジャム、十勝産小麦、オーガニック野菜などでつくりました。塩は十勝にないのでモンゴルの緑化に協力している「バンペン」の岩塩を使いました。
牛乳は「畜大牛乳」です。多くの農業者の皆さんが協力してくれました。






十勝親父の背中を超える会
2009年2月、20~30代の若手農業者により発足しました。十勝の安心安全な食材を提供しています。消費者と生産者の信頼関係を築くことをテーマとして活動しています。

外山農場
帯広市美栄町にある畑作農家です。家族経営で「土は生きている」をモットーに、有機物循環農法を実践し、35,6haの大地に小麦やビート、アスパラなどの作物を栽培しています。

波佐農場
他種類の作物を栽培しています。中でもじゃがいもは種類豊富で通年生産し、販売しています。長いもの栽培方法にもこだわっており、消費者が扱いやすいものを栽培しています。

満寿屋商店
創業1950年の老舗パン屋です、伝統を守りつつ、十勝産食材100%を目指し、日々新しい美味しさを追求しています。素材や製法に徹底的にこだわりながら、美味しさと笑顔をお届けしています。

共働学舎 新得農場
いろいろな理由から社会での居場所を見つけられない人がいます。そうした人々が共に働く場を十勝新得町の大地に営んでいます。チーズを中心にものづくりをしています。

上田精肉店
新得町で厳選されたエゾシカ肉を販売しています。エゾシカ肉は低カロリー、鉄分が豊富などの特徴があります。健康志向や、自然志向の方、女性やお子さんに是非食べて頂きたい食材です。

シアンルルめぐみ
清水町にある家庭料理のレストランです。近郊の農家の野菜や豚肉などの食材は、すべて店主自らが生産地に足を運んで直接仕入れています、おいしい家庭料理でほっと一息、ぜひお立ち寄り下さい。

小野寺農園
小野寺農園で作る手作りジャムは、健康のためにと作り始めた無添加ジャムです。庭で採れたベリーを使用したジャムを是非皆さんにもおすそ分けしたいと思います。

くさなぎ農園
くさなぎ農園では昔ながらの平飼いで取りを育てています。自然光が差し込む開放型の鶏舎で育った鶏は元気いっぱいです。くさなぎ農園の卵は着色料などを一切使用しない有精卵です。

クッキーハウスぶどうの木
障がいを持つ方の日中活動として、クッキーやパウンドケーキを中心とする焼き菓子を製造・販売しています。甘さ控えめでさくさくとした歯ごたえが特徴です。

クラップス
十勝の農業と食を最大限にいかし、地域の向上と活性化を目指す平均年齢27歳のグループです、2007年2月に発足しました。おびひろホコテンへの参加や、農産物の販売と飲食提案などを行っています。

山本忠信商店
ヤマチュウは農業を「コミュニケーション産業」と位置づけ、「生産者と共にとり組みたい」という実需の願いと、「消費者の喜ぶ姿に接したい」という生産者の願いを結ぶコミュニティカンパニーです。







2011年8月8日月曜日

おこっぺバイオマスライブ







8月6日〜7日にオホーツクの街興部町(おこっぺちょう​)でバイオマスライブを行いました。天ぷら油をあつめて​そのエネルギーでライブコンサートをおこないます。
一晩と一日分でやくBDF50Lを使用しましたが、集ま​った天ぷら油は250Lで5回分の夏祭りに相当するエネ​ルギーがあつまりました。
子供達を対象にしたかんたんなバイオマスクイズをおこな​い、おじさんが中心にバイオマスライブをおこないました​。来年は興部おじさんバンドフェスティバルをバイオマス​でやろう!

2011年8月2日火曜日

日本と北海道のバイオマス成功事例聞きに来てください!

再生可能エネルギー推進が本格化しそうですね。
もう10年以上も進めてきた身からすれば「やっとすすむ!」と喜んでいいます。
しかし、思い起こせばいままでに何度か「良い風が吹いてはなぎになる・・・」ことがありましたので、安心は出来ません。

いままで北海道が取り組んできたバイオマスエネルギーの成果をあつめて、日本の再生可能エネルギー利用にノウハウを活用してもらうことを目的として8月と9月に東京でシンポジウムを開催します。

北海道の十勝地域からは1300頭の牛の糞尿を集めて、バイオガス利用、液費利用をおこなっている鹿追町長をはじめとして最先端の取り組みをご紹介して、皆さんとディスカッションをしてみたいと考えています。


8/24(水)、9/13(火)に東京大学弥生講堂にて再生可能エネルギーシンポジウムを開催します。
シンポジウム参加は事前申し込みが必要で、参 加費は1,000円(当日徴収します)、懇親会参加費は4,000円(予定・先着順)です。北海道、全国各地のバイオマスエネルギーの取り組み事例を発表 していただき、震災被災地でできることをみんなで考える機会にしたいと考えています。皆様のお申し込みをお待ちしています。
お問い合わせ、お申し込みは、
・社団法人日本有機資源協会(JORA)(嶋本、出越)TEL 03-3297-5618
・NPOコミュニティシンクタンクあうるず(竹内、佐藤)TEL 0155-67-6305 まで

8/24(水)13:00~17:30(受付12:00~)
再生可能エネルギーシンポジウム
日本のバイオマスエネルギーの事例報告~震災被災地でできることを考える!
主催:北海道バイオマスリサーチ株式会社、社団法人日本有機資源協会(JORA)、
協力:NPOあうるず、「イネイネ・日本」研究会

■基調講演①「バイオマスを巡る情勢について(仮)」農林水産省
■基調講演②「イネイネ・日本」プロジェクト~イネからエタノールをつくる 東京大学大学院農学生命科学研究科助教・「イネイネ日本」研究会評議員 阿部 淳 氏
■情報提供(予定)全国各地域におけるバイオマスに関する活動状況について報告・情報提供をしていただきます。
北 海道地域:NPOコミュニティシンクタンクあうるず、
東北地域:NTCコンサルタンツ㈱、
関東地域:㈱エックス都市研究所、
北陸地域:㈱循環公害研究セン ター、
東海地域:㈶農政調査委員会、
近畿地域:内外エンジニアリング㈱、
中国四国地域:㈱廃棄物工学研究所、
九州地域:TRES、
沖縄地域:NPO亜熱帯 バイオマス利用研究センター、
情報提供:社団法人日本有機資源協会(JORA)
■パネルディスカッション
・コーディネーター:北海道バイオマスリサーチ株式会社 代表取締役 菊池 貞雄
・パネリスト:東京大学大学院農学生命科学研究科助教・「イネイネ日本」研究会評議員 阿部 淳 氏
       社団法人日本有機資源協会(JORA)専務理事 今井 伸治 他

※シンポジウム終了後、会場周辺にて懇親会(会費制・別途申し込み必要)






9/13(火)13:00~17:00(受付12:00~)
再生可能エネルギーシンポジウム
北海道の再生可能エネルギー~震災被災地でできることを考えよう!
主催:北海道バイオマスリサーチ株式会社、社団法人日本有機資源協会(JORA)、
協力:NPOあうるず、「イネイネ・日本」研究会

■基調講演「農林水産省のバイオマス政策について」林野庁林政部長 末松 広行 氏
■情報提供①「鹿追町のバイオガスプラント」鹿追町長 吉田 弘志 氏
■情報提供②「バイオガスによる地域づくり計画」興部町長 硲 一寿 氏
■情報提供③「別海町バイオガスの稼働状況」NPOコミュニティシンクタンクあうるず 竹内 良曜
■情報提供④「㈱アレフにおけるバイオマス利用の取り組み」㈱アレフ 環境事業部長 島貫 久雄 氏

■パネルディスカッション
・コーディネーター:北海道バイオマスリサーチ株式会社 代表取締役 菊池 貞雄
・パネリスト:東京大学大学院農学生命科学研究科教授・「イネイネ・日本」研究会代表 森田 茂紀 氏
       NPOコミュニティシンクタンクあうるず代表理事・帯広畜産大学教授 梅津 一孝 他
       ㈱森のエネルギー研究所 代表取締役 大場 龍夫 氏

■総括:日本大学大学院総合科学科環境科学専攻教授・東北大学名誉教授 野池 達也 氏

※シンポジウム終了後、会場周辺にて懇親会(会費制・別途申し込み必要)